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血清アミロイドAの構造・機能評価に基づく生理的・病理的意義の解明

血清アミロイドA(SAA)は主に血中で脂質輸送を担う。炎症に伴って血中濃度の上昇するSAA1は、アミロイドーシスを引き起こすことが知られている。一方、恒常的に分泌されるSAA4は、病態や加齢によってその発現量や糖鎖付加割合が変化することが報告されている。様々な生物物理化学的手法を駆使して、疾患発症機構や生理機能の解明を目指す。

薬物担体としてのリポタンパク質模倣ナノ粒子の開発

脂質とタンパク質の複合体であるリポタンパク質は、生体内でコレステロールをはじめとする様々な難水溶性物質の輸送を担う。この性質を応用し、水に対する溶解性が低い薬物を保持するとともに薬物を標的部位に選択的に運搬することのできる新規薬物キャリアの開発を目指す。

難物性化する次世代タンパク質医薬品の品質向上に向けた物理化学的研究

タンパク質医薬品の開発においては凝集体の生成や高次構造の変化が重要な物性課題となる。新たな凝集化メカニズムの解明や凝集化を効果的に抑制する溶媒条件の探索、高次構造の分析法の開発に取り組むことで、難物性化する次世代タンパク質医薬品の品質向上を目指す。

シクロデキストリンを利用した機能性材料の開発

シクロデキストリン(CD)は、グルコース複数分子(通常、6~8分子)が結合して環状構造をとった化合物で、薬物などを環内に包接する能力を有することで知られる。CD分子同士あるいは他の生体分子との架橋によって、新たな機能性材料の創出を目指す。